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 ここがワーグナーのワーグナーによるワーグナーのためのオペラハウス、バイロイト祝祭劇場。
ん?普通のオペラハウスに見える?
いや~、普通ですよ。
ワーグナーのオペラにあわせてもっとファンタジーな雰囲気が流れているかと思ったのですけどね。
まぁ、ほとんどのオペラが悲劇なのであんまりファンタジーでもだめですけど。
音響はいいです。私がいた最上階の柱と柱の間の35ユーロの席でも結構満足に聞けましたし見えました。

で、今日はニュルンベルグのマイスタージンガーです。
前奏曲は何度となく吹きましたけど、実際オペラを観るのは初めてなので楽しみにしていました。

が・・・

字幕がない。
さらに、制作がおそろしくモダンで斬新で、歌の内容を全く反映していなかったため、あらすじは知っているものの、歌っている内容は全く分からず仕舞でした。。_| ̄|○
どうモダンかと言うと、歌歌いではなく、なぜか全てが絵描きをベースとしたアーティストとして表現され、第1幕では斬新なモダンアーティストたる主人公が部屋中に白いペンキを塗りたくって回り、保守的なマイスタージンガー達から酷評をくらっておりました。
第2幕以降はでっかい顔を被った人たちが出てきて舞台のあちこちで主筋とは関係のないジョークを披露しまくり、面白くて笑えるのですが、何しろ若干邪魔。(でもでかい顔のラインダンスは私としてはめちゃめちゃウケました。)
第3幕ではあの堂々たる行進曲が流れ、マイスタージンガーが群衆の中に登場してくるはずが、でかい顔しかいない舞台から一人ずつでかい顔が「退場」していくというまるであべこべな風景が流れました。何も知らなかった私も、さすがにこれは音楽と合ってなさ過ぎだろう、と思いました。(でも、よく入学・卒業式で難しい顔をした教授達が一人一人厳かに舞台に登ってくる曲に合わせてでかい顔がおもしろおかしく退場していくのが痛烈な皮肉のようで、もしそれを意図したのであれば面白いなぁと思いましたが。)
そして、運命の歌対決はなぜか舞台美術対決となっており、まぬけな対戦相手の作品は自分を神に模して、アダムとイブの物語を演出するという大変面白い舞台で、でもオペラの筋書き通り観衆から酷評を食らって去っていきました。一方、始終斬新的なモダンアートを披露していた主人公は打って変わってぱりっとスーツを着こなし、マジでつまらないごてごての伝統的な舞台を披露。でもオペラの筋書き通り大絶賛を浴び、マイスタージンガーのタイトルを辞退し、、、
そのままこそこそと逃げてしまい、ラストシーンはハンスの完全な一人舞台で、「主人公と賞品になっていた女の子が幸せに結ばれるところは?!」という感じで終わりました。

えー。

だから-、歌手は最高で、音楽もよくて、制作も(笑えて)面白いのに、何もかもがかみ合っていなくて訳が分かりませんでした。もう一回ちゃんとしたのを観たいものです。

でもこのオペラ、6時間近くあるんだよね。。

そうそう、3枚目の写真はワーグナーのひ孫のカタリーナ・ワーグナー夫人だそうで。でも夫人が出てきた途端、嵐のように鳴っていた拍手がぱたりと止んでみんな帰ってしまいました。。。
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